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察を行い、大勢のスタッフで検討する」といったようなスタイルのケース会議について不慣れであったためではないかと思われる。自分の専門性や発言に自信を持ちながらも、他者の専門性や発言を尊重するというチームワークを形成する態度、また、ケースを考える上で「観察及び記録」がいかに大切なものであるかを知らされる結果となった。このことは重要な反省事項であり、特に今後の活動に生かされなければならないと考える。
しかしながら、設定された活動内容はあったものの、スタッフ全員が、個々の子どもの動きから子どもの内的な活動を読みとろうと努力し、適切に働きかけようとしていた。このことが、講習会を通じて一貫していたため、子どもの達の姿が生き生きとしたものになっていたと思われるし、会議を重ねる中でスタッフ間で共感しあえる場面が増えていったのではないかと思われる。

 

イ.個別面談(親御さんとの面談)について
本講習会が“家族支援”であればなおのこと、個別面談は極めて重要な意味をもっものであったと思われる。特に学校等に勤務しているスタッフにとっては、子どもとのかかわりとは異なり、日常的に行うことの少ない活動であるため、いささか緊張している様子も見られたが、回数を重ねるに従い会話がスムーズになっていったようである。反省、感想として主に以下のような内容が挙げられた。
・面談の際、担当スタッフも親御さんも、子どもの動きを気にしながら相談を進めざるを得なかった。じっくりと話ができる体制づくりが欲しかった。
・ケース会議での検討不足もあり、親御さんとの相談の中でスタッフ同士の意見のバランスが乱れることがあった。
・事前の資料の中に「主訴」はあるが、相談を進める中で様々な問題が出てくることが多く、このような事態に対して柔軟な対応ができるようなスタッフの研修が必要ではないか。

 

以上のような反省は、スタッフ間での、子どもや親御さんへの対応についての検討不足という側面があったかもしれないし、対応の仕方についての基本的な考え方の違いであったかもしれない。しかしながら、相談の中で親御さんは何を必要としているのか…情報の提供か?子どもとの実際的な遊び方か?具体的なアドバイスなのか?子どもを受け入れるためのじっくりとした話し込みか?母親自身のことを語ることか?等々…を見極め、適切な対応をしていくということを第一に考えていく必要があろう。この点についてはスタッフ間でどんな立場に立って、どんな形で相談を進めるのかということについての共通理解の場が必要になってくると思われる。
とはいうものの、スタッフの方々が、面談を重ねることで上記の内容を少しずつ認識していかれたであろうことは、「お母さんから子どものことを教わった。」「実に様々なことを背負ってらっしゃり、頑張る姿に感動した。」等の感想からも推測できる。改めて本講習会が“参加者の相互支援”であったと感じるものである。

 

 

 

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